TechCrunch Tokyo 2019 Day 2 メモ

TechCrunch Tokyo 2019 2日目。

住宅シェアリング「OYO LIFE」が目指す未来

賃貸住宅のシェアリング。

  • パスポートサービス、昨日提携100社
  • OYOはインドのユニコーン企業、グローバルホテルブランド。2013年創業後、客室数では世界2位に。
  • サブスクリプション的な価格設定で入退去負担なし
    • 敷金礼金、家具家電、水道光熱費WiFi、退去時の清掃、全て込み。かわりに毎月の家賃は少々上乗せされる
  • 2019/3/28からサービス開始。関東から、10月に大阪、11月に名古屋に広げた
  • 空き部屋を在庫とみなして管理。アーリーアダプターかどういった部屋に入居するか、家賃、家具の有無、といったデータを収集

正確な位置情報を3単語で表現する「住所革命」でできること

what3words。

住所、というかある地点を3単語で表す。

  • 住所ではわからない場所がある
    • 美しい自然には住所のない場所がある
    • 花見などの待ち合わせ場所
    • ビルなどの入り口
      • 地図アプリでビルの真ん中に立ったピンでは、建物の場所はわかるが入り口がわからない
  • 建物名、施設名で探そうにも、同じ名前のものがある
    • WeWork、都内に複数、日本人でないと名前では探しにくい
  • 日本語は、同じ漢字でも読み方が違う場合がある
  • 緯度経度で特定できるが、人間には難しい
  • what3wordsでは、3㎡のスクエアに区切って、ランダムな単語3つで表す
    • スクエアは全部で57兆個
  • アメリカでは、アプリ検索で「what」で検索するとWhatsAppを抜いて最上位に
  • 37カ国後対応
  • Airbnb、Time Out Tokyo、CCCのマッチングサービスなどと提携
    • 「D-AI」だっけ? 夕日が見えるポイントをレコメンド
  • 自動車関連、ベンツから始まり、フォードやALPINEのカーナビにも

5Gがもたらすロボティクス新時代

コネクテッドロボティクス。調理ロボットなど。

  • 料理をロボットで革新する
  • 重労働からの開放、日本食を世界へ、作りたての美味しさ
    • 低賃金、長時間、高離職率が飲食では常態化
  • ロボットが廉価になり、少子高齢化で賃金が上昇したことで、ロボット導入コストが人件費を下回る
  • 国内市場の20%で4500億円
  • メーカーに依存しないロボット操作とAI、ディープラーニングが強み
  • 動作制御、認識、両方クラウド
    • FAより早く成長する
  • ハードは作らない、汎用のアームを購入し、カスタマイズして納品
    • 1年目490万、2年目以降240万

女性起業家が語るリテールテックのいま

為替・送金の手数料無料、英国発フィンテックスタートアップRevolut

イギリスのフィンテック企業。世界初のグローバルバンクを目指す。

  • 38カ国、先日シンガポールで開始
    • 日本国内での展開はまだ
  • ポンド、ドル、円、ビットコインなどをリアルタイムで交換、送金
    • 手数料はなし
  • VISAかMasterのデビットカード、バーチャルカードを発行可能
    • アプリで発行や停止も完結
  • 日本では、海外出張するビジネスマンに使えるのでは
  • マーケティングはしていない、口コミベースで成長

QAセッション。

  • 日本でのライセンスは?
    • 資金移動業はとった、銀行免許などはまだ

2019年のスタートアップ投資を振り返る

これが大変面白かった。国内スタートアップ投資のトレンドなど。

毎年やっている模様。

  • リーマンショックで下がった投資総額、昨年4,200億まで回復
    • 全体の半分が1億以上の投資、平均も1億に
  • 一社あたりの額が増えており、選択と集中が進む
    • 投資を受ける企業の数は2700社程度で変わらない
    • シリーズBでも30億、といった例がでてきている
  • 中央値が3億
    • アメリカのシリーズAの中央値が10億、近づいてきている。もとは10倍程度だったが、ここ2,3年で伸びた
  • VCファンド組成、昨年75で3,670億、独立系
    • ここのお金が、3,4年後にスタートアップへの投資に回る
    • 海外の機関投資家が日本のVCに投資するようになったのが理由
      • それまで日本のVCは、アセットクラスとして認められていなかった
  • 投資先の分野は分散している
    • 絞られていた研究開発系にもお金が回るようになった
    • 少し前はコンシューマ向けインターネット企業だけだったが、今は研究、ハードウェア、バイオ、SaaSなど分散
  • 未上場で評価額100億の会社が100社
  • 注目投資分野:SaaS
  • 注目投資分野:ヘルスケア/メディカル
    • ほとんどのファウンダーが医師
    • ここは400億
    • 30億くらいは必要なため、リーマンショック後はほとんど投資されなかった、回復しつつある
    • アメリカではスモールキャップで上場するバイオベンチャーが増えた
  • 注目投資分野:ロボティクス/IoT
    • 人の機能拡張、障害を持つ人たちのサポートが増えた
    • 従来型のオートメーション、ドローンも
  • 注目投資分野:AI
    • 研究開発型、先行投資ができるようになってきた
    • AIってなんですかね? という話題に
      • そのうち言われなくなると思う、インターネット企業とか言われなくなったように
      • ここ1年くらいは、AIというワードに投資家が踊らされていた
        • AIと言いつつ、ただの受託開発でも資金調達できていた
        • 今後はなくなるだろう

トヨタ自動運転開発子会社が開発する「世界で最も安全な自動運転車」とは?

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電動キックボードのLimeが規制大国・日本に上陸する理由

  • CBOのDavid Richter氏、キックボードに乗って登場
  • 進む都市化により、2050年には68%の人が都市に住む
  • 2〜5キロ程度の移動に車は向かない
  • もともとペダルバイクだったが電動キックボードにシフトし急成長
  • ベルリンでの利用状況を地図上にプロット
    • 都市部、中心部ほど多い
  • 福岡でのイベント動画
    • まずは試乗会
    • その都市の交通法規にのっとって利用
    • 福岡での満足度は96%

トークセッション。

  • なぜキックボード? 自転車ではなく?
    • 市場からの声。電動、ペダル、両方試したが、キックボードのほうが評価が高い
    • カーボンフットプリントは車と比較するととても低い
  • ラストインチ、というワードを使っているが?
    • 5キロ以下がラストインチ
    • 次は5〜10キロのラストマイル。Uberと組んでシェアリングサービスをテスト中
  • 耐久性は?
    • 1日3〜4回の利用を想定。現在のバージョン3は12か月、その前のバージョン2は8か月。
    • ハードの寿命が長いとオペレーションなどのコストが下がる
  • 日本に参入したら、どういった変化が起こる?
    • 少しずつ。まずは環境意識から使ってもらう。利用者が増えると渋滞が減る。何より楽しいという体験を。
  • 歩道で電動キックボードを提供しているが、安全性をどのように提供している?
    • ローカルの規制に準拠する。その国のユースケースに合わないものは修正。1億回の乗車回数を活かしつつ、ローカルに向けて最適化したい

備考

ちょうど同じ日にBOLTが日本参入を発表。

テレビ見てたら、BOLTの話題なのに参考動画で使われているのはLimeだった。