(生き死にやお金が絡まない場合のシステム開発において) 拙速は巧遅に勝るんじゃないかと思ったのでメモ。
なんで思ったの?
遅れまくってるシステム開発の話を聞いて。
数年単位で遅延していて現場はすっかり麻痺、スケジュールもないとのこと。
ベストなのは凍結して捨てちゃえばいいとみんな分かっているが、サンクコストだの諸々の理由で捨てるに捨てられない状態だとか。
やばそうなのは、ローンチが1か月遅れると、その遅延によるコスト増を取り戻すのに、どれだけの運用期間延長または利用者増が必要か、誰も気にしていない模様。
運用期間を延ばして回収する場合、その分システムの将来的な価値は低下する。
最先端の技術を使って作りこんだところで、リリースした段階でシステムはレガシーになり、ミドルウェアなどのアップデートは重大なセキュリティパッチが出た時くらいしか行われなくなるだろう。
テストなどを自動化して更新し続けることも可能だろうが、OS、ミドルウェア、ライブラリ、プログラミング言語、すべて時間がたてば新しいものが開発され、古いものを使っているシステムは相対的に価値が下がる。
システムの価値は人材採用にも繋がる、いい技術者は新しいもの好きが多いので。
利用者を増やして回収しようとすると、当然営業やマーケティングの費用といった、獲得コストが増えていく。
ちなみに
そのシステム、こうした現実から目をそらすように、ひたすら機能追加に走っているらしい。
開発者も遅れの言い訳になるので、誰が使うともしれない「画期的な新機能」を、プロダクトアウトで作っているとか。末期だなぁ...
振り返り
ものの見事に伝聞と仮定だけ。まあ思っちゃったのでしょうがない。
昔どこぞの空港のシステムが、1か月ローンチ遅れたら想定される利益が吹っ飛ぶので絶対遅延できなかった、みたいな話を読んだ気がする、どこで見たんだっけ...
1985年にQiitaみたいなサービスが存在したら、COBOLで構造化プログラミング云々の記事が作られたんだろうな~。